★実際には本文はタテ書きとなります。「絵本のタイトル」と「メッセージ」はヨコ書きです。
赤字の部分がご希望の通りに変わります。


しょうちゃん

きょうりゅう ものがたり



恐竜p.1    たなか しょうたくん へ


    2023年3月15日


   おじさん と おばさん より    

恐竜p.2 ゆりのきしょうがっこう
たなか しょうたくん
きょうりゅうが だいすきです。
ちいさなころ えいがでみたときは
すこし こわかったけれど
いまは たくさんのきょうりゅうのなまえを しっています。
ひとつずつあつめた もけいもたくさんあります。
しょうちゃんは もけいをみていると
ほんもののきょうりゅうに あってみたいなと
いつもおもいます。

恐竜p.3 あるひしょうちゃん
おばあちゃんのうちからかえってきて
きょうりゅうのほんを みていました。
そこは はくあきのもりのなかです。
もりのむこうには ひろいそうげんがひろがり
とおくに ハドロサウルスのむれが
ゆっくり あるいていきます。
あおいそらには プテラノドンがとび
アンキロサウルスが シダのはをたべています。
しょうちゃんは まるでじぶんが
そのもりのなかに いるようなきがして
どきどきしながら そのえをみていました。

恐竜p.4 すると 「しょうちゃん」と よぶこえがしました。
びっくりして こえのほうをみると
おたんじょうびのプレゼントの
もけいのプテラノドンが
しょうちゃんをみて ニコニコわらっています。
しょうちゃんは きょうりゅうのことをよくしっているね。
だから ほんとうのぼくたちのなかまを
みてほしいんだ。 まどのそとをみてごらん。」
まどをあけると
もけいだったプテラノドンが
いつのまにか7メートルもある ほんもののつばさを
ひろげています。
「さあ くびのところに つかまって。
きょうりゅうのくにに しょうたいしよう。」

恐竜p.5 しょうちゃんをのせた プテラノドンは
かぜにのって そらへのぼっていきます。
やがて ひがしずみ
プテラノドンは いっぱいのほしのなかを
すべっていきます。
しょうちゃんは ここちよいかぜをほおにうけ
いつのまにか ねむってしまいました。
しょうちゃん おきて
ここが はくあきの アメリカだよ。」
しょうちゃんは めをさますと
「1おくねんも ねむってしまったのかな。」
とおもいました。

恐竜p.6 しょうちゃんが したをみると
ほんでみたのとおなじような
もりとそうげんが ひろがっています。
しょうちゃんは うれしくてうれしくて
「あの おおきなイチョウのそばに おりよう!」
といいました。
おりてくるしょうちゃんたちを
イグアノドンのむれが わになって むかえてくれました。
「ようこそ しょうちゃん
みんなで きみのくるのをまっていたよ。
これから ぼくたちのなかまにあいにいくよ。
さあ ぼくのせなかにのって。」

恐竜p.7 イグアノドンは しょうちゃんをのせて
そうげんを はしりはじめました。
くらく ぶきみなもりや
いわだらけのおかをこえると
おおきな みずうみにでました。
ここは きょうりゅうたちの みずのみばです。
たくさんの きょうりゅうたちが
みずをのんだり シダのはをたべたりしています。
きょうりゅうの こどもたちも
たのしそうに はしりまわっています。
イグアノドンは しょうちゃん
トリケラトプスのこどものまえで おろしてくれました。

恐竜p.8 「こんにちは しょうちゃん。 なにをして あそぼうか。
そうだ ほら あそこに ぼくたちのなかまで
いちばんおおきな ブラキオサウルスのおじさんがいるよ。
あたまに のせてもらおう。」
ブラキオサウルスは ながいくびをおろして
しょうちゃんを あたまにのせてくれました。
ゆうえんちでのった かんらんしゃよりもたかく
そらまで とどきそうです。
しょうちゃん。 あのきのてっぺんになっている
あかいきのみを たべてごらん。」
そのきのみは アイスクリームよりも チョコレートよりも
もっとおいしく
たねは あおいほうせきのように かがやいていました。

恐竜p.9 「こんどは うみにいってみよう。」
イグアノドンは しょうちゃんを のせて
そうげんのむこうの けむりをふきあげている
やまをこえていきました。
すると そこには
あおいあおいうみが まぶしく ひろがっていました。
「ぼくたちの ふるさとだよ。」
イグアノドンが いいました。
「アンモナイトも カブトムシも
しょうちゃんたちにんげんも ちきゅうにすんでいる
すべてのせいぶつが このうみで うまれた
おなじそせんから しんかしてきたんだ。」

しょうちゃんは およぎのとくいな
エラスモサウルスと いっしょに
ガラスのように すきとおった はくあきのうみを
およぎまわりました。

恐竜p.10 およぎつかれた しょうちゃん
すなはまで やすんでいると
むこうのくさむらから
かわいいなきごえが きこえてきました。
しょうちゃんが のぞいてみると
マイアサウラのすが ありました。
まだ かえっていない たまごのあいだで
マイアサウラのあかちゃんが ないているのでした。
「もうすぐ おかあさんが かえってくるから なかないで。」
しょうちゃんが いったとき
やわらかくて おいしそうなくさを くわえた
おかあさんが かえってきました。
そして ないているあかちゃんを はなで やさしく なでました。
あかちゃんは なきやむと
おかあさんが もってきたくさを
おいしそうに たべはじめました。

恐竜p.11 やがて あかいおおきなひが うみにしずみ
ゆめのようなほしぞらが ひろがりました。
「こんどは あばれんぼうの ティラノサウルスに
あいにいくよ。」
しょうちゃんは ティラノサウルスに あえるとおもうと
むねが どきどきしました。
せかいで いちばんつよいきょうりゅう・・・。

でも プテラノドンといっしょならだいじょうぶ。
あさひのなかから ティラノサウルスの
きょだいなからだが すがたを あらわしました。
しょうちゃんは こわくなって きのうえの
プテラノドンを みあげました。
プテラノドンは 「だいじょうぶ。」とうなずいてくれました。
こんなに おおきくても しょうちゃんとおなじ
まだ こどものティラノサウルス だったのです。

恐竜p.12 ひが たかくのぼると
きょうりゅうのなかまたちが あつまってきました。
そして ひろいそうげんで うんどうかいが はじまりました。
かけっこで いちばんは すばしこいディノニクス。
つなひきは ちからもちのトリケラトプス。
みんな とてもたのしそうに そうげんを はしりまわりました。
あんまり おもしろくて
しょうちゃんは じかんのたつのを
すっかり わすれてしまいました。
くさのうえに プテラノドンの おおきなかげが うつりました。
しょうちゃん そろそろ かえらないと。
みんなに おわかれをしよう。」
「とても たのしかった。 きっと またくるからね。
こんどは ともだちの
じゅんちゃんや まもるくん
つれてくるよ。」
しょうちゃんをのせた プテラノドンは
みんなのうえを なんども なんども せんかいして
さようならを いいました。

恐竜p.13 しょうちゃんは プテラノドンのせなかで
いつのまにか ねむってしまいました。

まどからはいる さわやかなかぜで
もけいのプテラノドンが ゆれています。
「なーんだ ゆめを みていたんだ。」
しょうちゃんは いすから たちあがると
おおきく のびを しました。
すると ポケットのなかで かちりと おとがしました。
「あれ なんだろう?」

しょうちゃんの てのひらには
プラキオサウルスの あたまにのって たべた
あのくだものの あおいたねが ふたつ
きらきら ひかっていました。

 
しょうちゃん へ

    〈ご希望のメッセージ〉
      (白紙も可)

      おじさん と おばさん より
   (特にご指定がない場合は、絵本の「贈り主」の名前が入ります。変更も可)

恐竜p.14 ( ミニ恐竜図鑑です )  恐竜p.15  

   
恐竜p.16 ( ミニ恐竜図鑑です ) 恐竜p.17